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Chapter 14 The browser/editor (ocamlbrowser)

この章では OCamlBrowser を解説します。OCamlBrowser は LablTk を利用したソースとコンパイル済みインターフェイスのブラウザです。プログラムのお供に。

以下の機能があります。
14.1 Invocation

ブラウザは以下のような ocamlbrowser コマンドで起動します。
        ocamlbrowser options
ocamlbrowser は以下のコマンドラインオプションを認識します。
-I directory
ソースファイルやコンパイル済みファイルを検索するディレクトリのリストに与えられたディレクトリを追加します。デフォルトでは、標準ライブラリディレクトリしか検索しません。標準ライブラリのパスも環境変数 OCAMLLIB を設定することで変更できます。

-nolabels
型の中でオプションではないラベルを無視します。適用にラベルは使用できません。パラメータの順序が絶対になります。

-oldui
旧式のマルチウィンドウインターフェイスです。現在のデフォルトは Smalltalk のクラスブラウザ風です。

-rectypes
型チェックの際、任意の再帰的な型を許します。デフォルトでは、オブジェクト型を経由する再帰による再帰的な型しかサポートされません。

-w warning-list
引数 warning-list を見て警告を有効/無効にします。
オプションの大半はアプリケーションの内部でも変更できます。コマンド Modules - Path editorCompiler - Preferences を使ってください。 これらの設定はトップレベルシェルから継承されます。

14.2 Viewer
OCamlBrowser を起動すると最初に、検索ウィンドウと、ロードパスのモジュールのリストが書かれたウィンドウが開きます。 一番上にメニューの列があります。
14.3 Module browsing

左端のボックスを、クリックするか選択してリターンを押してモジュールを選択します。選択したい名前の先頭の文字を打つことで、ボックスの高速アクセスができます。ダブルクリックやダブルリターンでそのモジュールの signature 全体を表示します。

モジュールで定義されている識別子が 1 つ右のボックスに表示されます。サブモジュールをクリックすると、その中身をもう 1 つのボックスに表示します。それ以外をクリックすると、その識別子の signature を下に表示します。

signature はクリックできます。signature 内の識別子をマウスの左ボタンでダブルクリックすると、その signature にジャンプします。右ボタンをクリックするとポップアップメニューが出て、その識別子の型宣言を表示します。ポップアップメニューのタイトルが選択できるときは、選択するとその識別子の signature にジャンプします。

一番下には、ボタンが並んでいます。状態によってボタンは現れたり消えたりします。 Control-S で signature 内を文字列検索できます。

14.4 File editor
emacs を使っていないのなら、ファイルの編集もできます。ブラウザとして使用して、時折修正をすることもできます。

Edit メニューにはジャンプ (C-g) 、検索 (C-s) 、現在のフレーズ (もしくは現在選択しているテキストがあればそれ) をサブシェルへ送る (M-x) といったコマンドがあります。最後のオプションで、どのシェルに送るか選択するダイアログを表示します。。

Compiler メニューには重要な機能があります。
14.5 Shell
シェルを作成すると、実行したいコマンドとシェルのタイトルを選択するダイアログが出ます (タイトルはエディタから選択するときに使用します) 。

実行されたサブシェルには現在のロードパスが与えられます。
1
検索空間の組み合わせ爆発を避けるため、実際の型中のオプション引数は、(1) 引数が多すぎる場合、かつ、(2) パターン中に明示的に現れない場合、無視されます。

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