10.1 Overview

ocamlrun コマンドは、実際にバイトコードファイルを実行するバイトコードインタプリタ、メモリ割り当てとガベージコレクタ、入力力のようなプリミティブ処理の実装を行う C 関数の集合、の 3 つの部分から構成されます。

ocamlrun の使い方は以下のようになります。

ocamlrun options bytecode-executable arg1 ... argn

8 章で解説しているように、 ocamlc が生成するバイトコード実行ファイルはそれ自体実行可能になっていて、自動的に ocamlrun を起動して自分を実行させようとします。 つまり、caml.out をバイトコード実行ファイルとすると、

caml.out arg1 ... argn

は以下と全く同じように動作します。

ocamlrun caml.out arg1 ... argn

caml.out を直接起動した場合は、 ocamlrun にオプションを渡せないことに注意してください。

[注意]Windows:

Windows のバージョンによっては、バイトコード実行ファイルの名前が .exe で終わっていないと実行不可能になります。 バイトコード実行ファイルには .exe 付きの名前を与えるようにすることを推奨します。 ocamlc -o myprog ... ではなく ocamlc -o myprog.exe ... としてコンパイルしてください。